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2015年10月の活動報告

10月10日(土)~11日(日)で、富山市を訪問しました。

 

富山市は、「コンパクトシティ」として、国内はもとより海外からも注目を集める都市です。

「コンパクトシティ」と中心市街地活性化等の取り組みについて、現地を実際に見て、学んできました。

最初にお会いしたのは、富山市役所で中心市街地活性化の取り組みを行われている方です。

休日ではありましたが、会員が持つ縁により、お話をうかがうことができました。


富山市では、コンパクトシティの実現に向けて、様々な施策等が実施されています。

その内容や効果について、詳しく教えていただきました。


訪問前に強く興味のあった点に、「なぜ富山市でコンパクトシティの取り組みが始まったのか」といったものがありました。

その点についても、丁寧にご回答いただきました。

次の訪問先は、市の北部にある岩瀬です。

独自のまちづくり活動が行われているということで、ライトレール(LRT)に乗って向かいました。

この土地は、江戸から明治の時代にかけて、「北前船」による交易の拠点となっており、大いに栄えました。

そこで、そこに残る歴史的な建物を活用して、新たなまちづくりが行われています。


まち歩きをしながら、取り組みについてご紹介いただきました。

こちらにある建物には、「簾虫籠(すむしこ)」という独特の竹建具が用いられています。

これは、外側からは内側が見えにくいものの、内側からは外側が見えやすいといった特徴があります。

説明を受け、実際に見て、驚かされました。

現在、リノベーション中の建物もあり、特別に中を見せていただきました。

こういった建物に対して、残せるものはできるだけ残しながら、少しずつ手を加えているということです。

次に、再びライトレールに乗り、ライトレールを運営している「富山ライトレール」を訪問しました。

ここでは、整備工場の中で、実物のライトレールを見ながら、お話を聞きました。


ライトレールには富山市も出資しており、公設民営として運営されています。

JRの路線だった頃に比べて運行本数を増やすなど、利便性を向上させることにより、利用者の増加を実現させています。

コンパクトシティの取り組みの中でも、特に注目されているものの一つです。


こちらでは、運営についての詳しい情報や、従来型の路面電車との違い等について、詳しく教えていただきました。

そして再び中心市街地に戻り、「総曲輪通り商盛会」で、理事長と副理事長からお話を聞きました。


商盛会は、富山市の中心部に位置する商店街です。

富山市の中心市街地活性化計画の中でも、重要な位置を占めます。


そこで、現在の商店街の状況や、市の中心市街地活性化の取り組み等との関係について、お話をうかがいました。

この後は、商盛会の理事長も交えて、懇親会を実施しました。

富山の食を味わいながら、密度の濃い話ができました。


やや駆け足でしたが、一日で多くの拠点を巡りました。

充実した一日でした。

翌日は、「まちづくりとやま」の方から、お話をうかがいました。


「まちづくりとやま」は、中心市街地活性化のために様々な事業を行う「まちづくり会社」です。

富山市や商業者等の出資により、設立されています。


実施されている事業などについて、詳しい説明を受けました。

また、組織や体制についても、教えていただきました。

説明の後は、実際に施設などを見学しました。


説明の会場となった「MAG.net」では、学生やまちづくり団体などの交流の拠点となっています。

地場もん屋」は、富山市の農林産物のアンテナショップです。

野菜などの地場の産品が、豊富に販売されています。


幅広い商品が、お手頃な価格で販売されており、地元の方を中心に活用されているようでした。

グランドプラザ」は、まちなかに設けられた広場です。

屋根があり、天候に左右されずに利用できるため、色々なイベントに活用されています。


土日は、ほぼ毎日利用されているそうです。

この日も、飲食系のイベントで賑わっていました。

まちづくり研究会の視察としては、ここで一旦解散です。

この後は、自由行動となりました。


ここからは、数名または単独で、時間の限り見て回りました。

フォルツァ総曲輪」は、一旦は閉鎖された映画館を活用して、シネマとライブホールとして活用されているものです。

事情を説明したところ、見学させていただけました。

「TOYAMAキラリ」は、今年誕生した施設です。

市立のガラス美術館と図書館、銀行が入居する、複合ビルになっています。

外見はもとより、内部も大胆なデザインとなっています。

新しい施設ということもあってか、賑わっていました。

他にも幾つかの場所を訪れ、話を聞いてきました。

富山市の「コンパクトシティ」と「中心市街地活性化」に関する取り組みについて、大いに理解を深めることができました。


次回の定例会では、ワークショップを実施し、事後研究を行う予定です。